5段階のサインで相場状況と相場の趨勢を見極める
相場のトレンドやレンジの判断をする時に、一目で分かりやすいという理由でボリンジャーバンドや移動平均線、あるいは一目均衡表などを参考にする人は多いと思いますが、これらは曖昧な指標ですので、私は必ず実際の値動き・数値を元に厳密に判断しています。
ここでは、私の相場状況判断方法を5段階で解説致します。
相場の状況5段階
相場の状況を上昇トレンド・レンジ・下降トレンドの3段階で認識している人は多いと思いますが、厳密な判断をしていると3種類では無理があることが分かり、私は5段階で評価しています(日記には厳密に書いていないことがあり、申し訳ありません)。
※ちなみにこれは、トレンドの強さとレンジを見極めるものであり、ダウ理論にあるトレンドの段階説明ではありませんのでご注意ください。
- 上昇相場:安値・高値を両方とも切り上げ続けている相場状況
- 上昇レンジ:上昇トレンド中、新たに高値を切り上げていないが、明確な安値も切り下げていない状況
- 下降レンジ:下降トレンド中、新たに安値を切り下げていないが、明確な高値も切り上げていない状況
- 下降相場:安値・高値を両方とも切り下げ続けている相場状況
- レンジ(純粋レンジ):上記以外の状態で、相場が拮抗してる状況
※以前は上昇寄りレンジ・下降寄りレンジとしていましたが、長いため変えました。
このため、たとえ上げ・下げの波を繰り返していたとしても、それが前に出来た明確な安値・高値を切っていない場合は、トレンド反転とは見なしません(重要)。
そして『明確』とは、読んで字の如く明らかな安値・高値のことですが、これはチャートを見てもらうと分かりやすいでしょう。
以上の週足での明確な安値は現状では2つ、1つは1番最初の波126円付近にできたもの、2つめは130円付近にできたものです。もう一つ、140円と145円当たりにも安値ができていますが、これは明確な安値ではないため除外します。以下、何が明確なの?の定義をしたいと思います。
- 上昇トレンドの場合、ローソク足が2つ以上連続して安値を切り下げていること
- 下降トレンドの場合、ローソク足が2つ以上連続して高値を切り上げていること
- 1本足であっても、突出している場合は明確と見なす(やや曖昧ですが、現状では明確に定義が難しいため、このように表記しています)
ということになりますので、先ほどの週足の140円・145円上の安値は『明確な安値』には該当しないということになるのです。ちなみに突出している例については以下。
そして『明確』とは、読んで字の如く明らかな安値・高値のことですが、これはチャートを見てもらうと分かりやすいでしょう。
ピンと下に突き出た陰線は日銀が介入を行った時のものです。これは1本足ですが、明らかに突出して下げているため明確な安値と言えます。反対にチャート左の陰線は明確とはみなしません。
ちなみに、では普通のレンジと『下降レンジ』『上昇レンジは』何が違うの?ということについては以下です。
- 上昇トレンド継続中、一時的にレンジ状態に入ったものが、上昇レンジ
- 下降トレンド継続中、一時的にレンジ状態に入ったもが、下降レンジ
このため、以上のレンジをあわせて『トレンドレンジ』と私は呼んでいます。トレンドレンジと比較し、普通のレンジというのはトレンドが収束した後(あるいは起こる前)のレンジですので、全く意味合いが異なります。
そしてトレンドレンジ後は、以下の状態が起こることによって、通常のレンジ入りとみなします。なお通常のレンジは純粋レンジと言い換えた方が分かりやすいかもしれません。
- 下降トレンドの後トレンド(下降)レンジ入りし、その後明確な高値を切り上げた状態(純粋レンジ入り)
- 上昇トレンドの後トレンド(上昇)レンジ入りし、その後明確な安値を切り下げた状態(純粋レンジ入り)
このため相場は、必ず以下のような流れで展開することになります。
- 上昇->トレンドレンジ(上昇レンジ)->レンジ->下降もしくは上昇
- 下降->トレンドレンジ(下降レンジ)->レンジ->下降もしくは上昇
重要な点は、トレンドレンジというのはトレンド中のレンジ(一時的な休止状態)ですので、まだトレンドが継続しているという点です。このため、その後はトレンドが継続する可能性が高いということが言えます。また、純粋レンジに入ると、明確な安値・高値を切っているため、その後相場が反転することが多いということになります。