MACDのシグナル抜けでポジションを建てるべきところとダメなところとは?
今回はMACDのシグナル抜けについて解説したいと思います。ダマシという言葉がありますが、MACDにもそれは当然存在します。
以下のチャートをご覧下さい。
ドル円の日足ですが、左側と右側に一つずつ高値ができているが確認できるかと思います。下部のチャートがMACDで、赤線がMACD、青線がシグナルです。左側はちょうど7月1日付近、右側は8月後半部分です。
そして二つの高値ともに、MACDラインがシグナルに接近しているのが分かるかと思います(日付が出ておらず分りづらくてすいません)。この2つ、いずれも売りたくなる箇所ですが、右側は売ってはいけない箇所です。なぜでしょうか?
答えは、左側の高値(7月)は前回の高値(6月)を大きく抜けているのに対し、右側の高値は前回の高値(7月)をちょっとしか抜けていないからです。このような場合は、下げても小さくなる可能性が高く、その後大きく反発する可能性があるからなのです。
以下に、それぞれの高値における前回高値からの伸び幅を実際の数値で見てみましょう。
- 7月高値における、前回高値(6月)からの伸び幅:約4円
- 8月高値における、前回高値(7月)からの伸び幅:約1.5円
つまり、安値からの伸び幅に対して、前回高値からの伸び幅があまりにも低い場合は、MACDが反応してもポジションを作るべきではないということです。
伸び幅の高さ・低さは、前回の伸び幅を参考にしてください。上記では、前回と比較して37%程度しか伸びていないため、売りを入れるべきではないということが分ります(下落していく場合もあるが、反発していく可能性の方が高い)。
ちなみに上記チャートでは、小さな安値は無視しています。その理由は一つ上の足、週足を見てみるとよく分かります。
週足では、日足の小さな安値は、ノイズとなっていることが分かります。このため、必ず上位足の高値・安値も確認する必要があるのです。
高値安値の上げ幅については、厳密な計算をしなくても、目で見れば大凡分かりますので、まずはチャートをしっかりと目視で確認することをおすすめします。その上で自分なりの判断を確立されることをおすすめします。
そして当然このことは、下落相場でも同じです。
なお今回は日足で解説しましたが、どの足でも同じです。ただし、MACDは足が短くなればなるほど信頼性も下がりますのでご注意ください。